♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
こみ上げる気持ちを抑えて、階段を駆け上がる。

あたしは、勢いよく屋上の扉を開けた。



「よっしゃー!」

フェンスに向かって走りながら、一人で叫ぶあたし。

ちょっと変な人に思われそうだけど、ニヤけずにはいられない。

フェンスぎりぎりまで進んで、青い空を見上げる。

遠い空に向かって、満面の笑みを浮かべた。



これで、みんなと離れることなんかない。

あいつと一緒に、高校生になれるんだ。

高等部のブレザーを着て登校する瀬戸内とあたしを思い浮かべる。

あたしは、また一人でニヤけてしまった。
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