恋 【超短編】



「尚くん、おはよう」

「はよ」

「寒いね」

「冬だしこんなもんじゃないの?」

「あ、そうかも」



手も繋がない


彼と私は離れて歩く。




「なぁ」

「え?」

「手」

「手…?」



グッと手を引かれる。



「尚くん?」

「これで暖かいだろ。学校もうすぐだし我慢しろよ」

「…うんッ」




初めて手を繋いだ。



やっぱり好き。


大好き。


もう、この人しかきっと好きになれない。



そう思う。




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