失ってから気づいたコト。
教室に着くと、すでにたくさんの人が体育館へ移動していた。

あたしは黒板に貼ってある紙で自分の席を確認し、かばんを机の横にかけて移動した。

入学式は校長の話がものすごく長くてあたしは

「話、糞長いし。まじ、入学式とかどーでもいいし。」

と、独り言を言っていると隣から

「だよねー!長すぎだよね!」

と聞こえてきた。隣を見ると

色白だが、メイクばっちりの茶髪の女がこっちを見ていた。

「・・・」

「そこんとこ、黙らんでよ。」

「あ、ごめん。だよねー」

「てゆーか名前なんて言うん?ウチは笹原憂季って言うんだけど」

「あたしは莉緒・・・椎名莉緒。」

「よろしくーー♪憂季って呼んで!」

「うん。あたしも莉緒でいいから。」

と話していると、校長の話が話が終わった。

あたしは流れるようにして、憂季と教室に戻った。


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