失ってから気づいたコト。
すると、教室の後ろのドアがガンッと音を立てて開いた。

その瞬間、「きゃーッッ!!」と黄色い叫びが鳴り響いた。

入口に見ると、そこにいたのは・・・

「あ・・・。

あまりにもびっくりしすぎて、唖然としてしまった。

「莉緒!?どうかした?」

「・・・」

担任が口を開いた。

「五十嵐!お前、入学早々遅刻かッッ?」

「ちゃんと、入学式には出たから。」

「そーいう問題じゃない!あとで職員室来なさい。それと、お前の席は一番後ろの窓側から二番目の椎名の隣だ。・・・とりあえず今日はここまでだ。これからの生活には明日話す。とりあえず五十嵐は後で来い。」

「ん。」

早乙女はそう言って教室から出て行った。

あいつがどんどん近づいてくる。

「うわっ。」

「なに。ってかお前、朝のヤツだよな?」

覚えてるパターンかよ・・。

「そうだけど。」

「まさかの席も隣とか最悪だな。」

「はァ?こっちのほうが最悪だし。」

「はいはい。ま、どーでもいーや。」

と、言ってそいつはUターンして教室から出ていった。

「ねぇ莉緒!!五十嵐くんと知り合いなのッッ!?」

憂季が身を乗り出して聞いてきた。

「五十嵐ってだれ?」

「莉緒の隣のかっこいい仔じゃん!」

コイツかよ・・・。

「知り合いっていえば知り合いだけど。仲悪いから。」

「まぢかぁ・・・。でも五十嵐くんカッコイイよね!」

どこがッッ!って言いたかったがいちいち反論するのもめんどくさいし「
まぁマシなほうだね・・。」と言っといた。

「とりあえず、帰ろ!」

「うん!」

あたしたちは教室をあとにした。


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