A Time Limit
お日様
「ふぁー…ぁ……」
カーテンの奥からの日差しを目覚まし替わりとして伸びをする。
今までなら嫌々していた学校へ行くための用意をてきぱきと行う。
なんでかって?
何やかんやで学校に行くのはもうあと……2週間もない……はずだから…
そう思うと、今までだるかったこともスムーズに行えたんだ。
「おはよう」
「あら、おはよう杏里。
最近起きるのが早くて、お母さん感心しちゃうわ」
って。
『今までよりも10分早いだけだし!』
心の中でお母さんに突っ込みを入れ朝食を食べる。
「杏里、お母さん明日楽しみよ。
料理とか張り切っちゃうんだからね」
にこにこ話すお母さん。
「え?
明日なんかあったっけ?」
「な~にとぼけてるのよ。
明日はあんたの卒業式でしょうが!」
やだわ、この子ったら、と言いながら洗濯の準備をし始めるお母さん。
え、まじで?
卒業式って…
え、え、嘘だ!!
もうそんなに経っちゃったんだぁ…
本当月日が経つのは早いなぁ。
朝食を終え、制服に着替える。
「行ってきまーす」
行きますか。
登校最終日。