A Time Limit




体育館にて。






「ごるぁぁぁぁっっ!!!
横澤ぁぁぁーーっっっ!!!」




まるで化け物のように豹変して私の名前を体育館いっぱいに響かせているのは、そう、紛れもない私の担任。



「はい。何か御用ですか?
先生。」




怒声を帯びた声の担任とは裏腹に、落ち着いた声色の私。



だってまだ何もしてない………はず。




「何そんな冷静にしゃべってんだ?
お前は自分のしたことに対しての責任とかは感じてないのか?
ああ゛?」



はて。




本当に私何かしましたっけ?



「あの先生…
お怒りなのは見ての通りわかるのですが……
私、今日は特にこれといって目立つことなんてしてませんよ?」



「何すっとぼけてんだぁ?
俺の日程表にお茶こぼした挙げ句に自分の名前を書いたくせして」



なんのこっちゃ…




私今日は職員室入ってないのに。



「いや、あの、先生。
私今日はまだ職員室入ってませんよ?」




「あ…先生の日程表にお茶をこぼしたのって多分、私です。先生方に日程表を配っていたので、うっかりこぼしてしまっていたのかもしれません。
気付かなくてごめんなさい…」




そう言ったのは美人のサエ先生。



サエ先生が犯人だとわかった途端、デレデレしながら話し始める担任。




そういうのまじ引くっすわ。



悪態を付きつつ体育館をあとにした。




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