A Time Limit
Limit2.卒業式
私は部屋のカーテンを開けようと手を伸ばした。
―シャッ
眩しさに思わず左手で視界を遮る。
…うん。
自然と笑顔になっちゃうくらいの快晴。
なんだか今日は良いことが起こりそうな予感。
笑顔で卒業式にのぞまなくっちゃね!
…………………………
いつもより入念に身だしなみのチェック。
それから等身大の鏡の中の自分とにらめっこ。
何しているかって?
だって、卒業式だよ
この制服の自分を見るのも今日が最後なんだから…
だから、目に焼き付けておく。
この日の出来事を一生忘れないように…ね。
3年間来た制服だもん
もう体の一部にでもなっちゃったって感じだよ
―ピロピロリン♪
あ、真子からメールだ。
さってと…
そろそろ行きますか。