A Time Limit
どれくらい寝たのだろうか。
窓からは太陽が照りつけている。
『時間的にはお昼かなぁ』
駅名が表示される掲示板に頭を向けると、どうやらあと2駅で到着のようだ。
『よかった……。
寝過ごさなかったみたい。
でもあんまり寝れなくてちょっと残念……』
―次は小樽、小樽です。
車内アナウンスが入った。
―プシュー……ッ
『よいしょっ…と』
―ガタンゴトン、ガタンゴトン
小樽駅に着き、列車が次の駅へと向かうのを確認してからふう、と深呼吸をし周りを見渡す。
『着いた…』
視界の隅に見える海を眺めると、笑みがこぼれた。
え?
一人で微笑むのきもいって?
だってさ、またここに来たんだって思ったら嬉しくなって
自然と顔の筋肉が緩むの。
んーそうだなぁ…
ここで敢えて例えるならば、好きな人を見かけたときみたいな感じ。
あっでも私には未だによくわからないから、真子曰くってことで!