A Time Limit
おっと……
私としたことが、どうやら心の中で呟いていたはずの言葉を口に出してしまっていたようだ。
ってかそれより!!!
「あんた何甘えてんのよ。
きもすぎっ」
「むー
やっぱ男が甘えるのはきもいか………。
じゃあさじゃあさ!
杏里ちゃんが俺に甘えてよ」
「なっ………」
急に真剣な顔になって、近づいて来るもんだから口ごもってしまった。
『やっぱりそばで見ると案外かっこいい…かも』
「杏里ちゃん?
ははっ冗談ですよー」
「冗談………」
“変態”の話をよく聞いていなくて、ただリピートしただけなのに目を見開いて言うんだ。
「えっ杏里ちゃん今の本気にとってくれたんだ?!」
急にぱぁ~っと明るくなる“変態”の顔。
「なっ…なわけないでしょっ!
ばかっ」
ふんって感じで私が顔を横に向けると“変態”は笑って、
「やっぱり怒った顔も可愛いね」
なーんて、爽やかな顔して言うもんだから私は耐えきれなくて照れてしまった。
「………/////」