A Time Limit
連絡先
“Cafe Otaru”を出て歩いていると後ろから“変態”も着いてきた。
「ねーねー杏里ちゃん。
どこ行くの?」
「あんたに関係ないでしょ。
ていうか、私の後着いてこないでよ。
ストーカーみたいだから」
ストーカー、なんて言っちゃったから傷ついたかな?なんて思ってチラッと後ろを向いてみると“変態”は片手をポケットに入れてかっこよく歩いていた。
いや、多分普通に歩いているのだと思うけどかっこよく歩いているように見えたんだ。
だってなんだか…
オーラを放っていたんだと思う。
周りにいる女の子たちから熱い視線を送られていたから。
ほら、あの巻き髪の女の子なんて目がハートになっちゃってるよ。
まさにハートそんな感じだった。
―チクッ
なんだこりゃ。
え、チクッてなんだろう。
不思議に思って胸に手を当てていると、“変態”は急いで近づいてきた。