A Time Limit
回想
今よりほんの少し前の話。
私にはタケルって彼氏がいた。
こうみえて私、学校では清らかで親しみやすい可愛さを持ってるって言われてモテてたり…する。
タケルは『廊下ですれ違ったときに運命感じた』って言ってたけど……
嘘だと思う。
だってそうでしょ?
運命感じたなら私だけ見てるはずだよね?
なのに…
―――――――――
『杏里ちゃん。俺…
1年のときから杏里ちゃんのこと好きで、初めて廊下ですれ違ったとき、運命感じたんだ。
だから俺と付き合ってくれないかな…?』
そのあとタケルは言ったんだ。
『まだ俺のこと信用できないならこれから信じてもらえるようにするから。
信用なくなることは…しない。
少しずつでいいからこれから俺のこと知って?』
優しい眼差しと安心させるその口調で言ったんだ。
思わずOKしちゃった私。
本当失敗だった。
タケルに
セフレが何人もいたなんて。