A Time Limit
二度目の偶然
小樽で千里くんに会ってから2週間が過ぎた。
あれから私は変わった…らしい。
あ、真子曰くね。
千里くんとプチ旅行をしてから3日後に私は真子とショッピングをしに行った。
ドーナツ屋さんに入ったときのこと――――
「え~杏里ったらどうしちゃったの?
さっきから携帯、開けたり閉じたりしてさ。
これはどういう心境の変化ですか~」
「えっえっえっ……いや別に……。
何もないよ。いつも通りいつも通り♪」
私は本当にいつも通りに真子に笑いかけながら言っただけだったのに、
「ほら!
めっちゃ柔らかく笑ってるし!!」
いやいや本当に……
よく私のこと観察してたんだなぁ…
いや、観察って言ったら失礼か。
「何、まさか彼氏できちゃった!?」
彼氏……って言ったら違うと思う…んだけど、3日前の千里くんとのことを思い出すと照れてしまった。
「……////////」
「嘘っまじでっ!?
誰誰ッ!?!?!?」
嬉しそうな顔で言う真子。
そんな真子には悪いんだけど、彼氏はできてないんだよなぁ。
「ごめんね真子…
彼氏ができたわけじゃないんだぁ……」
私がちょっと控えめに言うと真子はオーバーにがっくり、と落ち込んでしまった。
「なぁんだぁー…」
真子がうっうっと泣き真似をするので、私は真子の頭をなでなでしてあげた。
するといきなり真子はむくっと起き上がりふてくされた口調で言った。