A Time Limit
付き合ってからタケルは
やたらとスキンシップを好んできた。
最初は頭を撫でられるだけでドキドキしてた。
でもだんだんとタケルのスキンシップは大胆なものになっていった。
肩や腕、腰……。
毎回色々なことをされる度に、私はタケルの手を押さえるようになった。
もちろん、手を繋いだこともキスをしたこともなかった。
だからもっと奥手だと思ってた。
けど、ある日タケルの家に行ったときキスをされた。
最初はいつものように抱きしめるだけだった。
「―杏里…」
呼ばれてすぐだった。
何度も唇を離してはキスを繰り返した。
不意にタケルが私の胸を触った。
「ゃ…ぁ…」
この声がタケルに火を点けてしまったなんて、後悔した。
そしてこのときに限ってブラのホックが前にあるなんて、災難だった。
「え、ちょっとタケル……
やだよ…」
私の意志など関係なく、タケルはその先に進もうとしている。
「俺たち付き合ってるんだから別にいいじゃん」
そんなのおかしすぎる。
付き合ってるからって、自分がしたいからってエッチしようとするのは絶対に違うと思う。
「ゃ…だっ…
タケルなんて…大ッ嫌い!!」
「…………えっ………。」