A Time Limit




あ、そっか。









告られて……うん、みたいな。









でもこれじゃ私、もろ受け身じゃん!
受動態やん!!









…なんか喋り方もおかしくなってきたし……。












で、えーと……





相手が私のことを好きだから告白してくれて付き合った。









じゃあ私は?










その人たちを好きになった?









……好きに……なってないよ………










私、付き合ったことはあるのに初恋をしたことはないんだ…………










初恋………








好き………









そのとき、突然頭の中に千里くんの顔が出てきた。










『千里くん………』










私、千里くんを想うとドキドキする。










ねぇ、これが恋かな?









“好き”っていう気持ちなのかな?










胸がドキドキうるさいのは千里くんを想っているからかな?











私………












多分、いや、きっと………











千里くんが好きだ。















「…千里くん………」










私は小さく千里くんの名前を呟いてみた。










―ドキドキドキドキ











< 66 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop