A Time Limit




大嫌いと言ったあの日から数日経った水曜日の夕方。





私は真子と誰もいなくなった教室で語っていた。



もちろん、あの日の出来事を。





「タケルくんが…ねぇ。
なんか意外かも。」





「ね!!
真子もそう思うでしょ…」





「だってタケルくん、
爽やかな顔立ちじゃん。

でも………
ユウコさんって人、気になるね。」





やっぱり真子だって同じこと考えてたみたい。




「タケルくんには聞いてないの?
その人について」




…聞けないよ……。




聞いたら私、信用してないみたいじゃん…。






私が黙ったままでいると、真子が言った。






「も~、聞いてみたらいいじゃん♪
ユウコさんがどんな人かはタケルくんにしかわからない訳だしさ!

杏里!!
女は度胸だよっ♪♪」





真子………






やっぱり真子の笑顔は最高だね。





あんなにモヤモヤしてた気持ちも、






真子の笑顔を見たおかげできれいに吹っ飛んだ。





ありがとう。








真子、大好きだよ。








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