A Time Limit
それはともかく、俺が走って辿り着いた先は……
『とんとん公園』。
公園に入り、俺は中を見渡した。
『…………いない……。』
どこだ?
どこだよ杏里?
あ…………まさかの小樽か?
いや、ないないない!!
まさかこんな時間に小樽なんて、それこそあり得ないよな。
『初めて会った場所のここにはいないってことは……?』
うん?????????
俺の頭にはたくさんハテナマークが浮かんだ。
そのとき、杏里と話したある内容が頭にフラッシュバックし出した。
―――――――――
「ね、ナチって語原はどこからなの?」
「え?
俺の名前からだけど?」
「だって、千里じゃん」
「違う違う。
名字と名前と、合わせてだよ」
「えーっと………」
そう言って言葉を詰まらせた杏里。