A Time Limit
「なんだよ、今頃思い出せたのか?
あーちゃん♪」
「ちょっ…やめてよ
なんか恥ずかしいし!」
そういって顔をあげた瞬間……
目の前にナチの顔があって、2人の鼻先がほんのわずかだったけれど掠ったんだ。
……そう、掠っただけ。
それだけなのに…
一気に体中が熱くなって、さっきの何十倍も何百倍もドキドキした。
―ドキドキドキドキ
チラッとナチの方を見ると、ナチも頬を赤くして私のいない方向を見ていた。
だけど、ふいにナチと目があって……
「ごっ…ごめんなっ///」
焦りながら、でも照れながら、そう言ったナチが愛おしかったんだ。