双子☆Love Another Story
「ただいま〜。」
「おかえり!梨香。ねぇ、ツリーはどこに飾ればいいと思う?」
家に帰るとお母さんが子どもみたいにはしゃいでいた。
「……窓際でいいんじゃない?」
「じゃあ、そうしましょ。そうそう、クリスマス当日は、レストランを予約しましょうね。」
……何かすごく言い出しにくい雰囲気になっちゃった。
お母さんに佑樹のこと、何となく言いそびれてたから……。
「あの……お母さん。話があるの。」
でも言わなきゃ。
「うん。なぁに?」
お母さんは、鼻唄混じりな様子で私に訪ねる。
「……私ね、彼氏が出来たの。それでね、クリスマスは彼と過ごしたいんだけど……」
私がそう言うと、お母さんはツリーを飾る作業をいったん止めて、こちらを見た。
……怒られるかな?