からっぽの恋
彼女の顔は真剣だった。

いや……脱け殻の様だった。



マジでショック。





オレに何とも思わないなんて。

自惚れじゃなくて…


少しもなびかないなんて


かなりへこむ。












でも
















こんなことで引く

オレ様じゃない!!















「じゃ、オレの彼女になって。」


「……………えっ?」


「絶対振り向かせて見せるから…
恋とはどんなものか
思い知らせてやるから…」

彼女の腕を引っ張り

また腕の中へ取り戻す。






「教えてくれるの?」












意外な答えだった。
















「勿論…オレに夢中になるよ。」













精一杯の甘い声で

彼女の耳元に囁く。












彼女は数秒の無言の後

コクりと頷いた。













何だ


















脈ありじゃん



















子供なだけだと

思っていた。
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