からっぽの恋
「さっ…食べようか?」


向かい合って座る。

いつもの席。


ずっとカルボナーラを

見つめていた。



「……いただき…ます。」

私はゆっくり口へと運ぶ。
春が嬉しそうに見ていたのは

気づかなかった。










口にして













私の手が止まる。














「あれ……駄目?」



慌てて春も口にする。









「……もしかして
好きじゃなかった?」




心配そうに私を見てる。


















「おいしい」

















私は小さな声で言った。















そうして、カルボナーラを

食べるのに没頭した。
















ちらっと春を見ると














顔が赤かった気がする。
< 41 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop