からっぽの恋
「また…また作ったら
食べてくれる?」


数秒の沈黙の後、春が言った。


「いいの?」


「勿論。」


春は嬉しそうに

私の額にキスをする。


「私……他の人の手料理
食べたの初めて。」


「本当?」


「両親も作らなかったから…多分初めて。」


「えっ!?」




春が物凄く驚いたのと同時に














ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン











チャイムが連呼する。












綺羅だ。















私の体が
















ビクッと震えた。
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