からっぽの恋
一年前のある日…



その日は春が遊びに来ていた。

春にも話した方がいいと思って…


私の思いを打ち明けた。





「話があるの。」


「何だよ…急に改まって?」


「何かな?」


二人は遊んでいたゲーム機を置いて

私の話を聞いてくれた。


「ここを…出ようと思うの。」


「何だよ、その冗談。」


綺羅は何だと鼻で笑って

ゲームを再開しようとした。

春は私の顔を見て

真剣な話だと察してくれたようで

綺羅の肩を叩いた。


「ちい…本気なの?」


春が心配そうに私を見る。
私はハッキリ頷いた。


「ちい、いい加減にしろよ?
そんな冗談面白くも何ともねぇ。」


綺羅が怒った…


「冗談じゃないよ。もう、準備もして…」


「ふざけんな!!」



ーーーバンッーーー



綺羅が思いっきりテーブルを叩く。


部屋に沈黙が走る。













「あのね…」


「これ以上、オレを怒らせるな。
お前はここに居ろ。
その方が便利だろ?
ってか、オレ逹付き合ってるんだ。
一緒にいた方が、嬉しいだろ?」


「綺羅…」


綺羅の言葉は威圧感があった。

春はまだ、心配そうにしている。
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