天に咲く花

キーンコーンカーンコーン

‐授業終了のチャイム‐


昼休みみたいに、アオイが迎えに来てくれるって、ちょっと期待してた…。

少し待ってみようかな。


『ミク。』

教室の後ろの方から聞き覚えのある声がする。

少し前まで一緒に行動してた子達だ。

振り返ってみると、ニコニコしながら近づいてくる。

‐気持ちワルッ!‐

『何?』

そっけなく返事をしたのに、そんなの気にする様子もなく話し掛けてくる。

『アオイ先輩と付き合ってるの?!』

くだらない質問。

『別に…。』

早く帰ればよかった。

『いつの間に仲良くなったの?!うらやましい!紹介してよ!』

そういうこと…。

『自分で話し掛けてみたらいいよ。たぶんアオイは、人づてにとか好きじゃないと思うし、話し掛けるコをシカトしたりしないよ。』

正直、話し掛けて欲しくない。

あたしの居場所がなくなっちゃう‐。
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