天に咲く花
学校をサボることが増えた。
お金が無いからドコに行くわけでもないけど、皆の視線を気にしたり作り笑いするより、全然ラクでいい。

あの日もいつものように時間を潰してたんだ…

『おぉ~い、そこのジョシコ~セ~』
後ろからユル~いカンジで男の声がする。多分あたしのことだと思ったけど、聞こえないふりしてシカトした。
『パンツ見えてるで(笑)』
『は』
思わず振り返ってみると、足元に声の主らしき男…
『見えてるんじゃなくて見てんじゃん(怒)ふざけんな盗撮でもする気』
そう言い捨ててソッコー立ち去ってやる…つもりだったのに。
なにこれ犬の首輪?…に鎖ありえない…
『なにこれ』
『てじょぉ~』
『そんなこと知ってるし早くこの首輪はずせよ』
『制服着てふらついてると補導されるで。その前にオレが補導。ま、早い話その手錠に意味はないねん。なんとなぁ~くな。』
『な…』
『ちなみに色気のないパンツ盗撮しても金にならんし、見られたくないなら長いスカート履けばええ話やな。』
『そんなどぉでもいい話聞いてない早くはずせよ』
わけのわからない男がいきなり手錠掛けて冷静に色んなコト話してる…
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