天に咲く花

『明日、校門の前で待ってるからな!』

昨日の別れ際にアオイが残した捨て台詞。

あたしは、ぶつぶつ言いながら、結局アオイの言葉に逆らえず、ガッコーに向かった。


ガッコーが見えて来た。

‐やっぱり行きたくない…でも、アオイが待ってる‐


足を止め、何度も自問自答を繰り返す。

行かないと決めて、ガッコーに背を向けるたびに、アオイの笑顔が浮かぶ。

仕方なく、ガッコーに向きを変えると、また始まる自問自答。

クルクル回る、マヌケな状態。

何度か繰り返して、ガッコーの方を向くと、アオイに誰かが話し掛けてるのが見えた。

昨日ケンカした、アイツらだ…。

媚びをうるような、とびきりの笑顔に猫撫で声。



ムカつく…。



気付くと、アオイとアイツらの方に向かってた。

『アオイ!おはよぉ!』

昨日のことを気にしてるって思われたくなくて、全力の笑顔で挨拶した。

『おぉ~、ミク!おは…。』

アオイが話終わる前に、無理矢理むきを変えさせ、仕切り役のサオリが話し掛ける。

『アオイ先輩さぁ~、シルバーアクセ売ってるんですよねぇ?今度、あたしだけのアクセ作って下さいよぉ~。』

上目使いに高い声…気持ち悪い。

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