天に咲く花
すぐにでも立ち去りたいけど、アオイをとられるのはイヤ。

あたし…いつからこんなに人に執着するようになったんだろう。


今までだって、それなりに人を好きになったし、彼氏がいたことだってあったのに、アオイは、前の恋とは少し違う気がする…。


具体的には分からないけど


そんなことを考えている間に、サオリにアオイが答える。


『あ゛~、オレもうアクセ作ってないんだ。だから、新たに作るのはムリ。今あるやつから買ってもらうことは出来るから。でも、どこで広げるか決めてないから、面倒だけどテキトーに駅の方探してもらえるかな?』


ウソばっかり。
店はいつも同じ所で広げてるし、あたしには作るって約束してくれた。


ちょっとは特別扱いされてんのかな。


『えぇ~!じゃあ、携帯教えて下さい!レンラクしてドコにいるか確認した方が早いんで。』


しつこいなぁ~…。

『ごめん、携帯持ってないんだ。ガッコー始まるし、もう勘弁。じゃあね。』


アオイは、あたしの手を引いて校舎に向かう。


『ウソばっか言って、バレたら何されるか分かんないよ~。』


掴まれた手首に神経が向かう。

ドキドキしてるのをごまかすために、からかってみた。
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