STAR SEEKERS 〜 星を探す者たち 〜


この時代、連邦政府内における宇宙産業は、民間の巨大企業4社によって運営されていた。それら4社が、連邦政府の宇宙における利益独占に異を唱え、協定を結んだのだ。


そして、火星のテラ・フォーミング(地球環境化)が完了する時期に合わせて密かに人員と物資を火星に集結させ、公転周期が地球より離れたタイミングを見計らって、連邦政府よりの独立を宣言したのだった。






……とはいえ、いくら4社が宇宙産業の実権を握っていたとはいっても、連邦政府は強大であり、その国力比は当時の概算で20倍以上もの開きがあった。連邦政府の首脳陣も、その反乱をただの大規模なストライキ程度にしか考えていなかったらしい。


かくして、再び月と火星が接近した3年後の宇宙歴15年9月──。


「第一次マーズ戦役」が勃発したのである。





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