空唄
4年までは全然興味無くて、
別に仲良くもなかった。
自分がモテるの、
自分で分かってそうで
正直関わりたくなかった。
実際、校内で
ダントツでモテてた。
頭脳明晰
容姿端麗
成績優秀
本当に完璧な人だった。
あまり濃い絡みもないまま、
あたしは5年生になった。
そしてまたアイツと、
同じクラスで
隣の席になった。
「最悪…。」
面倒臭いことにならないよう、
あたしは極力
シンとの絡みを避けた。
でもアイツは、どんどん
あたしの世界に入って来た。