空唄
電車の時間までに、
トイレで化粧を済ました。
よし、丁寧にやったから
けっこう上手い!!
濃くないし。
そんな事を車内で考えてたら、
あっという間に着いた。
やばい、かなりヤバい。
全身冷たくなってきた…
変な汗出てきたし。
「(ぁ…)」
改札を抜ける前に
永遠の姿が目に入って、
余計に緊張が高まった。
心臓の音、はんぱない。
『オッス!』
あたしに気づいた永遠は、
笑顔で手を振ってきた。
永遠の笑顔につられて、
あたしも微笑みながら
手を振った。