空唄
「嘘つけ。寒いんだろ?
それ着てな。」
「ぁ、ありがとう…」
あたしを包んだのは、
永遠のパーカーだった。
かなり大きいぶん、
あたしにはワンピース的に
なってしまっていた。
永遠、寒いだろうに…
優しいな。
「俺さぁ、正直、
光に興味無かった。」
「うっ…( ̄□ ̄;)!!
き、キツいょそれは…」
「でもさ、光の性格とか
関わっていく内に分かって、
変わったんだ。」
「性格?変わった?」
「光ってさ、部員のこと1人で支えて、しっかりしてて、強そうだけど…それって、
誰にも頼らないで
1人で頑張ってきたのかな
って、思ったんだ。」
誰も、気付かなかったのに…
『光は強いよね〜!』
『ホント頼りになる!!』
どうして、永遠が…。
「お前が過去に何があって
どんな経験したかとか、
分からないけど…
俺、光を支えたい。」