空唄





…あと1つ、問題がある。
どうやって陵ちゃんに
この事を言うか、だ。



彼氏が出来た今、
(ぁ、何かこの響き幸せ…)
あたしはもう永遠のもので
陵ちゃんに束縛(?)される
権利も義理も…
まぁ元々無いけど、
無いわけで。



でも部員のみんなには
ちゃんと報告しなきゃ。
てか、したい。


今まで1度も無かったから、
そういう話すること。





…あれ?違う違う、違うよ。


一番に言わなきゃ
いけない人いるじゃん。





「ぁ、光。
あれ…隼人くんだよ。」

「ぇ。」



なんてタイムリー…。
そう、隼人とのことを
ハッキリさせなきゃ。



喧嘩したみたいなまんまに
なってたし…。



付き合ってるって、
ちゃんと言わなきゃ。




あたしは席を立ち、
扉の方へ向かった。




「隼人…あの、」

「ちょっといい?
ここじゃアレだし…
こっち来て。」

「ぁ、うん。」



あたしは隼人に続き、
教室を出て屋上へ向かう
階段に2人で座った。




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