空唄

僕の知らないキミ




あたしは永遠に
チャリの後ろに乗せられ、
近くの某ハンバーガー
ショップに入った。







「ちょっと、長くなるけど…
隠してるみたいで嫌だから、
話すね。」

「ぅ、うん。」



「そいつの名前は
佐々木玲奈。

2年の9月くらいから、
3月まで付き合ってた。


一緒にいて楽だったし、
話しやすい奴でさ…。

俺から告って付き合って、
でも3月入ってむこうから
別れようって言われてさ。



確かに、アイツ束縛とか
異常に激しくて
正直だるくなってた。」


「束縛…」


「うん、女のアド消せとか。
まぁ他にも色々。

で、最近あいつに
寄り戻したいって
言われたんだ。


でも俺はもう、
光と付き合うつもりだったし、
断ったんだよ。
好きな奴いるって言って。

そしたら、誰だって
言ってきて…

答えたら何かされるかもって
思ったから教えなかったんだ。


でもたぶん、
うちの部員の誰かが
言っちゃったんだと思う。」








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