雪の華、君の香り、君ヲ想う
「脇谷さん、ちょっと来て。」


香川は冷たい目で嘉美にそう言った。


私も体が震えて動けない。
チラッと嘉美を見たけど、
嘉美は私を見ずに、


「えっ!? う、うん・・・」


と、答えて香川について行った。



嘉美・・・


今、わざと私を見なかった。


そう、私がいじめられていたのを
知ってるからだ。


私を巻き込まないように?


嘉美が危ない!!


私は二人の後を追いかけた。


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