雪の華、君の香り、君ヲ想う
そんな真治を見て西村は、
一息吐いて微笑んだ。


「とは言っても、今、
瑠香ちゃんが生きているのは
真治のおかげだ。
おまえには感謝している。」


「先生・・・」


「瑠香ちゃんのことどう思う?」


「どうって・・・」


「心に傷を持ってはいるが、
とてもやさしい子だ。
本当の愛があれば変われるぞ。
おまえに気はないのか?」


「えっ!?」


「けっこう可愛いし。」


「先生やめてください。」


俺はごまかすように言葉を遮った。


< 39 / 304 >

この作品をシェア

pagetop