雪の華、君の香り、君ヲ想う
「くそ・・・くそ・・・」


高志はその場に崩れ落ちた。


「どうして・・・
どうして俺は・・・」


そう言って真治の胸ぐらを掴んだまま
高志は泣き出した。
真治は起き上がり、
高志をそっと抱きしめた。



「よう言った。それでええ・・・
高志くんは高志くんや
親のロボットなんかじゃない。

心に溜め込んでおく必要はない、
自分の思いを主張したらええ。
君の人生や。 親の人生じゃない。
俺はいつだって応援してるで。」


「うわぁぁぁ。」


高志は真治の胸で泣いた。
今までの我慢を吐き出すかのように
大声で泣いた。




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