雪の華、君の香り、君ヲ想う
「先生・・・」


「ん!?」


「ごめんなさい・・・」


高志くんは俺の唇の傷を見て
申し訳なさそうに謝った。


「あっ、いいよ。
けどいいパンチ持ってるなぁ。」


俺がそう言って笑うと、
高志くんの顔からも笑みがこぼれた。



「また迷ったらいつでもおいで。」


「はい、ありがとうございました。」


高志くんは心の闇が吹き飛んだ、
そんな清々しい顔で帰って行った。



高志くん、まだこれからやぞ、
君の闘いは・・・


そう思いながら高志くんの背中を見つめていた。





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