雪の華、君の香り、君ヲ想う
「俺は布団に潜り込み泣きました。
自分が情けなくて・・・

そしたらそっと妻が布団に入ってきて、
俺の背中に寄り添ってきました。


『大丈夫だよ、大丈夫だよ』

そう言って・・・

そのやさしい手で
俺の腕を撫でてくれました。


やさしかった・・・


でも俺は妻のその言葉に怒りを覚えました。
自分が余計に惨めになって、哀れで・・・
妻のやさしい言葉に逆上したんです。


そこからのことは憶えてません、
気付けば妻の首を絞めていた。」






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