雪の華、君の香り、君ヲ想う
俺も気付けば涙が流れていた。


彼が奥さんを想う深さが、
奥さんが彼の苦しみを受け止め、
死を受け入れた想いが・・・


彼の痛みが苦しみが
痛いほど伝わってくるのに、


何も言えない、
何も言葉が見つからない。


俺には何も言えない・・・


ただそこに立ち尽くし、
男の人を見ていることしか
できなかった・・・


止め処なく流れる涙を
俺は手の甲で拭った。









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