雪の華、君の香り、君ヲ想う
「辛かったですね・・・

大丈夫ですよ。
あなたはまだしっかりしてる。
心を保たれている。」


先生はやさしく男の人の肩を擦った。


「奥さんを愛しているんですね?」


「は、はい・・・」


男の人は俯きながらコクリと頷く。


「すごく伝わってきます。
そして奥さんもあなたを愛している。
本当にあなたを大切に想ってる。」


「ううっ・・・」


先生の言葉に、男の人は
また涙が溢れた。


「とても素敵な夫婦ですね。」


「うっ・・・うっ・・・」


必死に押し殺そうとするが声が
堪えきれず漏れていた。



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