たからもの
「よろしくな、翼!」
「え、あ、はい」
「俺の事は柚葉でいいから」
「うん……」
翼は柚葉の元気に飲み込まれてしまいそうだった。これで病弱だなんて、本当に信じられない。
しかしそれは変えようのない事実で、忘れてはいけない事。1歩間違えれば命を落とす事になるかもしれない。
本人は悲しむだろうけど、健康な人とはハンディがある。それは幼なじみの隆人が1番知ってるはずだ。そんな隆人が翼の隣に歩み寄る。
「最初はあんまり馴れ馴れしくするなよな。翼ちゃん、困ってるじゃん。ね?」
急に話を振られて翼は肩を上げる。そして慌てて首を横に振った。
「ううん。私、人見知りだから自分からは話にいけないの。だけど不思議でね、相手が来てくれるといっぱい話せるの。恥ずかしいけど、やっぱり多くの人と友達になりたいから。だから、柚葉くんが話しかけてくれると私、嬉しいよ」
のろのろとした翼の話が終わると、目を丸くして隆人と柚葉は顔を見合わせた。そしてどちらからともなく、笑いだす。
今日香は笑いを堪えていた。
田口も微笑ましそうに見つめている。
「え?え?私、何か変な事言ったかな……」
「え、あ、はい」
「俺の事は柚葉でいいから」
「うん……」
翼は柚葉の元気に飲み込まれてしまいそうだった。これで病弱だなんて、本当に信じられない。
しかしそれは変えようのない事実で、忘れてはいけない事。1歩間違えれば命を落とす事になるかもしれない。
本人は悲しむだろうけど、健康な人とはハンディがある。それは幼なじみの隆人が1番知ってるはずだ。そんな隆人が翼の隣に歩み寄る。
「最初はあんまり馴れ馴れしくするなよな。翼ちゃん、困ってるじゃん。ね?」
急に話を振られて翼は肩を上げる。そして慌てて首を横に振った。
「ううん。私、人見知りだから自分からは話にいけないの。だけど不思議でね、相手が来てくれるといっぱい話せるの。恥ずかしいけど、やっぱり多くの人と友達になりたいから。だから、柚葉くんが話しかけてくれると私、嬉しいよ」
のろのろとした翼の話が終わると、目を丸くして隆人と柚葉は顔を見合わせた。そしてどちらからともなく、笑いだす。
今日香は笑いを堪えていた。
田口も微笑ましそうに見つめている。
「え?え?私、何か変な事言ったかな……」