ガー ネ ッ ト ~不良少女の憂鬱~
「今日は平常通りの授業。
予定はなし。
以上」
城川はそういうと、教室から出て行った。
うん。
SHRの意味、ないと思う。
まのんはふと、窓の外を見た。
どうやら、すぐそこは砂浜らしい。
砂浜に波が引き寄せる音と押し返す音がよく聞こえる。
こういうのもいいなと思った。
別に、友達はいらないや。
信頼する人もいらない。
世間体も知らない。
社会がどうだとか、
もう関係のないこと。
あたしは生まれ変わったのだから。
普通の毎日が送れればいい。
送れればいいと思っていた。
のに――――…