君のとなり




「んえっ!?もうそんな時間?呉羽行こっ」




そう言って私の手をとり歩き出す美佳の背中を見ながらついていく。










「あー!美佳ずるーい。私も呉羽と同じクラスがよかったー・・・」




「なーに、蘭。あたしじゃ不満なわけー?」





「い、いや。そんなわけないじゃないですかー美紀さん?」




「へぇー?」







そう言いながら、ちょっとした喧嘩をする蘭と美紀を、困ったような、拗ねているような顔をして見ている神楽。









神楽の考えていることは分かる。




自分が話に入れていないから不満なのだ。










私には分からない。






どうしてそんな風に思うのか。





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