君のとなり
Ⅳ
入学式から1ヶ月。
退屈だったような、そうでもなかったような時間はあっという間に過ぎた。
何事もなく、ただ時が進むだけのそんな毎日。
泉で退屈を紛らわしていたが、それだけでは足りず1週間に3回は繁華街などを歩いた。
その泉も、何回か休む時があった。
この一週間で泉について分かったことがある。
安平泉・・・。
彼女は帝国幹部、篠原 壱〈シノハラ イチ〉の女だった。
これは、泉に聞いたことではない。
泉と仲良くなった次の日の放課後にみんなに教えてもらった。