朝陽
「とりあえず、状況がつかめねぇ。おい、ゴキブリ説明しろ。」
殴りたい気持ちを必死で抑えたが青筋が浮かんでいる土方が言う。
「え・・・命令?あちしMだからはりきって答えちゃう☆」
「おーい誰かコイツぶっ殺せー!!!!」
「時は何年か前にさかのぼって・・・・
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8年前
あちしは、一人の少女と桜の木の下で出会った・・・
その時は(ゴキブリの)神様見習い所で、毎日下っ端のように働き、細々と食い繋いでいた。
その時はまだ普通の人格を持っていたあちしは、下っ端生活が嫌になり、神様見習い所を抜け出した。
天界を必死で逃げて逃げて、何かにつまずいたと思ったら一気に体が下降していく。
気付いたら、下界にいた。
あちしが落ちた場所は、小高い丘の上の、大きな桜の木の下だった。
桜がとてもきれいで、美しかった。
あちしは桜に見とれていた。隣を見ると、もう一人、綺麗な桜に見とれている女の人がいた。
その女の人はどこか悲しげな表情を浮かべ、桜を見ていた。