朝陽




「嫌ならおろしましょうか?」


「全然嫌じゃないっす」


思いっきりおろされないように総司の首に手を回してしがみつく。



「・・・何処まで行きますか?」

少しため息をついて総司を言う。

「えへへっ!えっと・・・」


「出かけませんか?」


「うん!!いく!」


これって久々のデートかもしれない!!


「んじゃあ行きましょうか。」


「うん!!」


温泉旅館を出ると、商店街になっている。


結構にぎやかだ。


「うひょー!いろいろある!総司!ちょっとおろして!!」


「もう歩けますか?」


「うん!ばっちり!!」


温泉街が近いせいなのか、温泉のお土産がたくさんある。


「これ、花梨ちゃんに買っていこうかな・・・」


「それ買うんですか?」


私が選んだのは、温泉饅頭のストラップ。


「うん。あ、総司!これおそろいで買おう?!」


温泉マークのハート。二つに割れていて、二人で買うものだ。


「どこにつけるんですかー?」


「それは!携帯とかに!えへへへ・・・おそろい・・・」


思わずにやけてしまう。

総司は携帯をいじっている。



カシャッ



「・・・?」

「智咲さんの顔です。」

「あああああ!!消して!ていうか消せェェェェ!!」


総司が撮った写メはにやけている私が写っているわけで・・・



「待ちうけにします。」

「やめてェェェェ!!!」


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