朝陽
ゆっくりと口が離れていく。
まだ、頭がぼーっとする。
顔が赤い。
カシャッ
何か音がした。
でも、頭が働かない。
頭を必死に働かせる。
「おいしいですね、いちごみるく。」
「え・・?!」
口のなかには飴がない。
「え・・・?!え?!」
何がおきたか、状況がつかめない。
「よだれ、たれてますよ?」
「・・・えッ!!」
ごしごしとよだれをぬぐう。
まだちゃんと、頭が働かない・・・。
何がおきたか理解できない。
「え・・と、」
「大丈夫ですかー?」
ぶんぶんと総司の手が顔の前で左右する。
「・・・っは!!!い、いきなり何すんのさ!」
「いえ、飴を貰っただけですよ?」
「いや、だからそんなことしなくても!!!」
「だって面倒だったんですもん。」
「そっちのほうがいろいろ恥ずかしい!!!」