朝陽
「智咲さん、これが何かわかりますか?」
そういって総司は自分の携帯を見せる。
画面の中には、顔を赤くしてぼけーっとしたマヌケ面の自分。
「うぎゃーーーー!!何撮ってんの?!やめろ消して!!!」
「嫌ですよー。これが目当てだったんですもん。」
携帯を奪おうとした私を軽々と避ける。
「ちょ、最悪だあああ!ドS!!超ドS!!!」
「それが何か?」
「うぎゃああああ!!!最悪だァァァ!!!人の不細工面撮って何が面白いんじゃこのどS!!!」
総司の携帯を奪おうと手を伸ばす。軽々と避ける。
「えー?可愛いですよ?」
「・・・んなッ!!いいい、今なんて!!」
「可愛いですよ?」
にこやかに笑って言う総司。
自分の顔が爆発していしまいそうに赤い。
心臓がうるさい。
「な・・・」
「商店街の真ん中で騒いだら迷惑でしょうから、近くの公園でも行きましょうか。」
「え?」
改めて周りを見渡す。
商店街のど真ん中。
いろんな人がちらちらとこちらを盗み見している。
公衆のど真ん中でなんてことを・・・!!!
「総司のばかぁぁぁぁ!!!」
「おいていきますよ?」
「あー!まって!!!」