言えない愛と小さな世界。



「だから...」



そこで一旦区切りを付けたかと思うと、


「はっきり、言え」



また、それかよお前。

何か違う言葉を言われるだろうと期待...いや待っていた私は肩から崩れそうだった。


「ごめんねってば!」

今日だけで何度言ったか。
もう言うのに慣れて、躊躇なんかなくなったよ。


「アホか、もうソレ聞き飽きた

しかも、俺は謝れなんか言ってねぇだろが」


「...じゃぁ何を言えって?」


意味がわからない上に自己中過ぎるこの男。

こんなに話してくれるのも珍しくて嬉しかったけど、睨まれるわ怒られるわで、こっちは何だか疲れてきた。







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