あの冬の恋は雪のように冷たかった
「俺がお前を好きだから。」
ここで初めて
伊藤和樹の気持ちが聞けた
でも
でも
好きだからって
勝手に…….........
「言っときますけど私、
自己中なヒト嫌いなんで。
アンタは私の彼氏なんかじゃないからっ!」
私がそういった直後に
伊藤和樹は
優しそうに微笑んだ―――
その笑顔を見て私は逃げた。
にらみつけてやった。
自分勝手過ぎるアイツが
私はこの日、ダイッキライになった。
――
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、
朝の会がはじまった。
「起立」
「礼」
「着席…」
朝の会をやっている間にも
私はあのヒトのことで頭がいっぱいで
どうしようもないぐらい
あのヒトのことを考えていた―ー