きみと。
「ゆ-うっ!!」
突然、後ろから衝撃がきた。
ちょっとびっくりしながらも、ふりかえると友達の梨香(リカ)ちゃんがいた。
「びっくりした~。どうしたの?」
「あのさ、一緒に職員室いかない?
学級日誌持ってかなきゃいかなくて」
梨香ちゃん、週番だっけ。
「うん。いこっか」
「ありがとう!」
そういって2人で教室を出ようとしたら、ちょうど開けようとしたドアが勝手に開いた。
もちろん、自動ドアな訳じゃなくて、向こう側から誰かが開けたんだ。
「あっ………」
ドアを開けたのは、篠田くんだった。
「もしかして、職員室いくの?」
篠田くんが聞いていた。
「うん。悠と一緒にね」
わたしの肩にぽんと手を当てながら答える梨香ちゃん。
「俺が持ってくよ」
「え、いいよ!篠田くん、ほとんどの仕事やってくれてるし」
2人の間でただ話を聞いているだけのわたし。
そっか。
週番はこの2人だったっけ。
ちょっとうらやましいなぁ~。
「じゃあ、3人でいこっか」
そういって篠田くんもわたしの肩に手をぽんとした。
う、嬉しい!
でもちょっと恥ずかしい!
「あ、うん。そだね」
動揺しながら、平然を装って返事をしたわたし。
顔が紅くなってないことを願いながら。